写真集 紹介

 

写真集「東京ラプソディ」      3000円(A4・100ページ 製作・印刷 関西共同出版所)

 

東京ラプソディ

東京ラプソディ

 

「写真に本気になったから、写真の神様は私にギフトをくれたんだ」

 

先天性の病気が発症し倒れたのは、私が31歳の時だった。

サラリーマンになるという、いわゆる「人生のレール」に沿った生き方が、無理になった瞬間でもあった。新しい生き方を創り直さなければならなくなったのだ。
しかし、私は数年間これに抵抗した。が、現実は厳しかった。どんなに抵抗しても裏目にでるばかり。このころの私は不安定で、まわりに迷惑ばかりかけていた。

 この頃に出会ったのが、写真サークル「ま・どんな」と写真家・若橋一三さんである。夫につきあってこのサークルに入った私は当然写真のことは何もわからなかった。その私に不思議なことが起こった。「写真はもっと自由でいい」の教えのもと、楽しく写真を撮っていたらドンドン上達していったのである。それもストレスを感じずに。(改行なし)それまで、仕事を通して自分の居場所を作ってきたが、写真を通して自分を表現することで居場所が出来たのである。

 2度目の再発のとき、私は涙と一緒に、抵抗のヨロイがはがれていくのを感じた。そして、「大好きな写真に一度本気になってみよう」と決心がついた。思い切って、東京の現代写真研究所の日曜撮影専科コースに、月2回通うことに決めた。

 すると、イロイロいいことが起こった。全国公募「視点」に2回連続で優秀賞をもらえた。今年も特選である。
特に、2回目の「東京ラプソディ」と特選は、この学校の授業で撮った作品である。写真の仕事ももらえるようになった。更に、東京で個展を目指す機会をもらえた。今、必死で準備中である。

 今思うと、人生はイロイロであっていいのである。社会に決められたコースを、歯をくいしばって苦しみながら頑張るのもいいが、心と身体が楽しいと思う道を突き進むのも一つの生き方である。私は、この2年間で宝物をもらった。

 この写真集は、学校の授業で東京を撮った記録であるとともに、私の人生の転機の記録でもある。大都市・東京には、様々な人々が喜怒哀楽を持ちながら暮らしている。それを感じ取っていただければ幸いである。
最後に、厳しくもやさしく導いてくれた英伸三、金瀬胖両先生たち。奈良から来て何もわからない私を迎え入れてくれた学校のクラスの人たち、財政面も精神面も支えてくれた家族に心から感謝します。

2014年5月25日 宮崎悦子

(東京ラプソディ まえがきより)